
チャイルドシート選びは、価格や口コミだけで決めるよりも「安全性能」と「正しく使いやすいか」をセットで見るのが大事です。
特に双子家庭は、チャイルドシートを2台同時に使うことになります。さらに上の子がいる家庭では、ジュニアシートや乗せ降ろしの動線まで考える必要があります。
今回は、国土交通省とナスバが公表しているチャイルドシートアセスメントの結果を見ながら、双子家庭目線でチャイルドシート選びのポイントを整理してみます。
双子家庭のチャイルドシート選びは、買う前から悩みが多い

チャイルドシートって、ひとり分でもけっこう悩みます。
安全性はもちろん、価格、サイズ、回転式かどうか、ISOFIX固定かシートベルト固定か。さらに「長く使えるタイプにするか」「新生児から使えるものにするか」など、選択肢が多すぎます。
これが双子になると、悩みが単純に2倍……では済みません。
我が家の場合は、2025年5月生まれの男女双子に加えて、年中の長男もいます。つまり車内には、双子用のチャイルドシート2台と、上の子のジュニアシートが必要です。
地方暮らしなので、保育園の送迎も買い物も通院も基本は車。チャイルドシートは「たまに使う育児グッズ」ではなく、毎日使う生活インフラです。
だからこそ、選ぶときに見たいポイントはこの3つだと感じています。
- 安全性能はどうか
- 自分の車に無理なく設置できるか
- 毎日、親が正しく使い続けられるか
高機能なものを買っても、取り付けが甘かったり、ハーネスがゆるかったりすると本来の力を発揮できません。双子育児では、朝の出発前に2人を乗せるだけでひと仕事。使いやすさは、かなり大事です。
まず確認したいのは「6歳未満は使用義務がある」ということ
チャイルドシートは、できれば使ったほうがいいものではなく、6歳未満の幼児を車に乗せるときに使用が義務づけられているものです。
ただ、実際には年齢が上がるほど使用率が下がりやすいようです。警察庁とJAFの2025年調査では、6歳未満全体のチャイルドシート使用率は82.4%。一方で、5歳児の使用率は66.7%と、ほかの年齢層より低くなっています。
警察庁:子供を守るチャイルドシート
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/childseat.html
JAF:チャイルドシート使用状況調査(2025年調査結果)
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/survey-report/2025-child-seat
この数字を見ると、上の子が大きくなってきた家庭ほど「もう大丈夫かな」となりやすいのかもしれません。
でも、我が家のように上の子がいる家庭では、双子のチャイルドシートだけでなく、上の子のジュニアシート問題もセットで考える必要があります。
「双子2人分を用意したら終わり」ではなく、家族全員が安全に座れる車内配置を考える。ここが、双子家庭のチャイルドシート選びで見落としやすいところです。
国交省・ナスバのチャイルドシートアセスメントとは?
今回参考にしたのは、国土交通省とナスバが公表している「2025年度チャイルドシートアセスメント」です。
国土交通省:チャイルドシートの安全性能評価結果を公表します!
~2025年度チャイルドシートアセスメントによる評価結果公表~
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000558.html
これは、チャイルドシートの安全性能を評価して公表する取り組みです。2025年度は、5機種のチャイルドシートについて評価結果が公表されました。
評価は大きく分けると、次の2つです。
前面衝突試験
前面衝突試験は、衝突時にチャイルドシートが子どもをどのように守れるかを見る試験です。
評価は「優」「良」「普」「推奨せず」の4段階です。
ここで注意したいのは、「推奨せず」と表示されていても、使用不可という意味ではないこと。国交省の資料でも、試験対象となったチャイルドシートはすべて保安基準に適合していて、一定レベルの安全性は確保されていると説明されています。
つまり、この評価は「法律上使えない商品を見分けるため」ではなく、より安全性能の高いものを選びやすくするための参考情報です。
使用性評価試験
もうひとつが、使用性評価試験です。
これは、取扱説明書の分かりやすさ、本体表示、取り付けやすさ、装着しやすさなどを点数化したものです。25点満点で評価されます。
個人的には、双子家庭こそこの「使用性評価」を見たほうがいいと思っています。
なぜなら、双子は2台分の取り付けと、2人分の乗せ降ろしがあるからです。どれだけ安全性能が高くても、毎回ハーネスが締めづらい、取り付け確認がしづらい、車内で親の体勢がきついとなると、日々の負担が大きくなります。
2025年度の評価結果で見えたこと
2025年度のチャイルドシートアセスメントでは、次の5機種が評価対象になっています。
| メーカー・機種 | 区分 | 固定方式 | 主な評価結果 |
|---|---|---|---|
| サイベックス「パラス G2」 | 幼児専用 | ISOFIX固定 | 幼児用の前面衝突試験は「良」、使用性評価は18/25 |
| アップリカ「クルリラ エックス プラス AB」 | 乳児・幼児兼用 | ISOFIX固定 | 乳児用「優」、幼児用「良」、使用性評価は乳児用24/25・幼児用23/25 |
| アップリカ「クルリラ ビッテ エックス プラス AB」 | 乳児・幼児兼用 | ISOFIX固定 | 乳児用「優」、幼児用「良」、使用性評価は乳児用24/25・幼児用23/25 |
| コンビ「クルムーヴ ロング」 | 乳児・幼児兼用 | ISOFIX固定 | 乳児用・幼児用ともに「良」、使用性評価は乳児用18/25・幼児用17/25 |
| ジョイー「ステディ R129」 | 乳児・幼児兼用 | ベルト固定 | 乳児用「良」、幼児用「推奨せず」、使用性評価は乳児用20/25・幼児用19/25 |
この表だけを見ると、つい「評価が高いものを買えばいい」と思ってしまいます。
ただし、ここは少し慎重に考えたいところです。
この評価は、2025年度に試験された5機種の結果です。世の中にある全チャイルドシートをランキング化したものではありません。
そのため、記事やSNSで「この5機種の中でこれが最強!」と断言するよりも、「公的な評価結果を参考にしつつ、自分の車と家庭の使い方に合うかを確認する」のが現実的だと思います。
双子家庭で特に見たいチェックポイント

ここからは、公的な評価結果に加えて、双子家庭として実際に気にしたいポイントです。
2台同時に設置できるか
まず大前提として、チャイルドシートを2台置けるか。
カタログ上は置けそうでも、実際に車内に設置すると、ドア側のスペース、サポートレッグの位置、シートのリクライニング、親が乗せ降ろしする余白などが問題になることがあります。
双子の場合は「片方だけ快適」では意味がありません。
2台並べたときに、どちらの子も安全に座れるか。親が無理な姿勢にならずにベルトを締められるか。ここはできれば購入前に店舗やメーカーの適合表で確認したいところ。
我が家のN-BOX後部座席のチャイルドシート2台は片方ずつしか回せません。それでも干渉するので90度横を向かせるのも大変です。これは軽自動車なら仕方ないと思って諦めています。
ISOFIXの位置を確認する
ISOFIX固定は、対応している車なら取り付けミスを減らしやすい方式です。
ただし、車によってISOFIXの金具がある座席は違います。2列目だけなのか、左右だけなのか、中央席にも使えるのか。ここを確認せずに買うと、「2台ともISOFIXにしたかったのに、思った配置にできない」ということもありえます。
我が家はステップワゴンに乗っていますが、ミニバンだから何でも余裕というわけではありません。双子用2台に加えて、上の子の席、ベビーカー、荷物まで考えると、車内の使い方はかなり重要です。
回転式は乗せ降ろしの負担を減らしやすい
回転式のチャイルドシートは、本体が重くなりやすく、価格も高めになりがちです。
それでも、双子を毎日乗せ降ろしする家庭では、かなり助かる場面があります。とくに乳児期は、抱っこしたまま車内に体をねじ込んで、背中を支えながらハーネスを締めることになります。
これを2人分やるので、腰がやられます。40代パパの腰は、思っているほど強くありません。気持ちは若くても、腰は正直です。
上の子のジュニアシートも忘れない
双子のチャイルドシートに意識が向きすぎると、上の子の席が後回しになりがちです。
でも、長男のように年中くらいの子どもは、まだ大人用シートベルトだけでは体格に合わないことがあります。6歳以上になっても、体格によってはチャイルドシートやジュニアシートを使ったほうがいい場合があります。
「双子2台+上の子1台」をどう配置するか。
これは、3人育児家庭の大きなテーマです。
買って終わりではなく、正しく使うところまでが大事

警察庁とJAFの2025年調査では、取り付けられたチャイルドシートのうち、適切に取り付けできていた割合は74.8%。チャイルドシートを使っていた幼児を適切に着座させることができていた割合は55.6%でした。
つまり、チャイルドシートを使っていても、「取り付け」や「座らせ方」でミスが起きている家庭は少なくありません。
特に多いミスとして、JAFの調査では、乳児用・幼児用シートともに「腰ベルトの締め付け不足」や「座席ベルトの通し方間違い」が挙げられています。着座状況では、乳児用・幼児用ともに「ハーネスの締め付け不適正」が多くなっています。
双子育児の朝は、本当にバタバタです。
ミルク、離乳食、着替え、保育園の荷物、連絡帳、上の子の機嫌。そこにチャイルドシート2人分が加わります。
だからこそ、我が家では次のような確認を習慣にしたいと思っています。
- チャイルドシート本体がぐらついていないか
- サポートレッグやトップテザーが正しく使えているか
- ハーネスが肩の位置に合っているか
- ハーネスがねじれていないか
- 厚手の上着を着せたまま締めていないか
- 最後に大人がもう一度、締まり具合を確認する
急いでいるときほど「まあ大丈夫か」となりがちですが、ここは毎回のルーティンにしてしまうのが一番ラクです。
我が家ならどう選ぶか

我が家が今から双子用のチャイルドシートを選ぶなら、まず公的な安全性能評価を確認します。
そのうえで、最終的には次の順番で考えます。
- 車に2台設置できるか
- 双子を毎日乗せ降ろししやすいか
- 上の子の席と干渉しないか
- 取扱説明書や本体表示が分かりやすいか
- 長く使えるか、買い替え前提にするか
安全性能だけでなく、毎日使い続けられるかが大事です。
双子育児は、理想だけでは回りません。毎日の送迎で、親が疲れ切っていても、寝不足でも、雨の日でも、ちゃんと使えること。ここがかなり大事だと感じています。
高評価のチャイルドシートを選ぶのはもちろん良いことです。
ただ、それと同じくらい「我が家の車で、我が家の生活リズムで、無理なく正しく使えるか」を見ておきたいです。
まとめ|双子家庭は安全性能・設置性・運用しやすさで考えたい

チャイルドシートは、子どもの命を守るための大事な育児グッズです。
国交省とナスバのチャイルドシートアセスメントを見ると、安全性能や使用性を比較するうえで参考になる情報が得られます。
ただし、双子家庭ではそれだけでは足りません。
2台同時に設置できるか。上の子の席はどうするか。毎日の乗せ降ろしが現実的か。親が正しく取り付けて、正しく座らせ続けられるか。
このあたりまで考えて選ぶことで、購入後の後悔を減らせると思います。
双子育児は、車移動ひとつ取ってもなかなか大変です。
でも、最初に車内の安全と動線を整えておくと、毎日の送迎や通院が少しラクになります。チャイルドシート選びは、単なる買い物ではなく、双子育児の土台づくりのひとつだと感じています。
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外部リンク
国土交通省:チャイルドシートの安全性能評価結果を公表します!
~2025年度チャイルドシートアセスメントによる評価結果公表~
https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha07_hh_000558.html
警察庁:子供を守るチャイルドシート
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/childseat.html
JAF:チャイルドシート使用状況調査(2025年調査結果)
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/library/survey-report/2025-child-seat


