
出産後〜復職までに確認したい制度(双子家庭向け支援も)
前編では「妊娠〜出産〜育休」に絞ってまとめました。
後編は、生まれたあとに使える制度と、復職後に効いてくる制度を中心にまとめます。
双子育児って、制度の名前を知っているだけじゃダメで、
「どこで案内されるの?」「いつ申請するの?」まで分かってないと普通に取りこぼします。
特に、家に来てくれる系の支援(産後ケア・多胎サポーター派遣など)は、使えるかどうかで生活がかなり変わります。
前篇はこちら👇️
児童手当:わが家のケースだと月55,000円

2024年10月の制度拡充後、児童手当は所得制限なしで、高校生年代まで支給対象です。金額は以下のとおりです。
- 3歳未満:月15,000円(第3子以降は30,000円)
- 3歳以上〜高校生年代まで:月10,000円(第3子以降は30,000円)
こども家庭庁:児童手当制度のご案内
https://www.cfa.go.jp/policies/kokoseido/jidouteate/annai
わが家(4歳長男+0歳双子)を計算すると…
- 4歳長男:3歳以上 → 10,000円(第1子)
- 双子(0歳):3歳未満 → 15,000円(第2子)
- 双子(0歳):3歳未満かつ第3子 → 30,000円(第3子以降)
合計:10,000 + 15,000 + 30,000 = 55,000円/月
…で合ってるはずです。
ぶっちゃけ、こんな面倒な設計などしなくていいから、
「ケチケチせずに子ども1人につき3万円くらい出してくれ」って思いますよね。
双子家庭だと、ミルクもおむつも保育もまとめて重なるので、なおさら刺さるところです。
文句を言ってもどうにもならないので貰えるものはありがたく貰っておきましょう
※支給は偶数月(2・4・6・8・10・12月)に、前月分までの2か月分が支給されます。
生まれたらまず確認:子ども医療費助成(自治体差あり)

子どもの通院・入院の医療費を自治体が助成する制度は、全ての都道府県・市区町村で実施されています。
こども家庭庁の2026年公表調査では、市区町村では通院・入院ともに18歳年度末までを対象とするところが最も多い一方、対象年齢や所得制限、自己負担の有無は自治体ごとに違います。
こども家庭庁:令和6年度「こどもに係る医療費の助成についての調査」
https://www.cfa.go.jp/policies/boshihoken/kodomoiryouhityousa-r6?utm_source=chatgpt.com
双子家庭は受診回数が単純に増えやすく、感染症シーズンは「2人連続受診」も起こりがちです。なので、出産後は児童手当より先に、自治体の子ども医療費助成の申請を済ませておくと実務的に助かります。
双子家庭は「家に来てくれる支援」を最優先で確認したい

ここが後編のメインです。
双子育児で一番ありがたいのは、結局これだと思っています。
多胎ピアサポート事業:経験者の知恵に救われるやつ
国は、多胎家庭向けに多胎ピアサポート事業を進めています。これは、多胎児を育てた経験のある家庭との交流会や、必要に応じたアウトリーチ相談などを行うものです。
2026年度予算案資料では、多胎ピアサポート事業を実施している自治体は124とされています。
双子育児は、「寝ない」「外出できない」「片方が泣くともう片方も起きる」「授乳スケジュールが組めない」といった悩みが、単胎育児とは少し違う濃さで出てきます。
そういうとき、経験者の具体策はかなり役立ちます。制度名を知らないと見つけにくいので、多胎ピアサポートありますか?と自治体に直接聞くのがおすすめです。
多胎妊産婦等サポーター等事業:外出・育児介助の人手
もうひとつ重要なのが、多胎妊産婦等サポーター等事業です。
こども家庭庁によると、多胎妊産婦や多胎家庭のもとへサポーターを派遣し、外出時の補助や日常の育児介助を行う制度で、こちらも124自治体で実施されています。
2025年度資料では、対象の目安として2歳程度までの多胎児を育児する者とされています。
これは双子家庭にとってかなり現実的な支援です。
たとえば
- 予防接種や健診に1人で連れて行けない
- 上の子の送迎がある
- 2人同時の外出準備が大変
- 産後すぐで家事が回らない
という場面で助かる可能性があります。自治体によって、無料・一部自己負担・利用回数制限ありなど運用が異なるため、出産前から確認しておくと動きやすいです。
産後ケア事業:助産師訪問・通所・宿泊(自治体差あり)
産後ケア事業は、母子への心身のケアや育児サポートを行う事業で、こども家庭庁は2026年資料で、2024年度に全体の9割以上、1,644市町村で実施と示しています。
2025年度からは地域子ども・子育て支援事業として位置づけられ、体制整備も進められています。
双子家庭では、母体回復が追いつかないまま育児が始まりやすいので、宿泊型・デイサービス型・訪問型など、使える形を確認しておく価値が高いです。
特に「夜間対応がきつい」「授乳やミルクの回し方がわからない」時期に頼れる制度です。
うちでは、産後ケア事業の助産師訪問を回数制限いっぱいまで使いました。
双子の新生児期は、睡眠も授乳も全部が崩れるので、助産師さんが来てくれて「今の回し方」を一緒に整えてくれるだけで、家庭の消耗が全然違います。
だいたいどこで案内される?(体感)
自治体によりますが、出生届を出しに行ったタイミングで案内されることが多いです。
ただ、案内が薄い自治体もあるので、役場では遠慮せずにこう聞くのがおすすめです。
- 「多胎家庭向けのサポーター派遣ってありますか?」
- 「産後ケア(訪問型)は何回まで使えますか?」
- 「子育て世帯訪問支援(家事育児の訪問)って対象になりますか?」
ちなみに、子育て世帯訪問支援事業は、訪問支援員が家庭を訪問して家事・育児等の支援を行う仕組みとして、こども家庭庁が制度概要を出しています。
(多胎家庭は支援が必要になりやすい側なので、自治体運用次第で対象になる可能性は十分あります)
復職後に役立つ制度:育休が明ける前に確認しておきたい

ここは「育休終わってから考えよう」とすると詰みがちなので、先に確認推奨です。
短時間勤務制度(いわゆる時短)
育児・介護休業法では、3歳未満の子を養育する労働者について、原則として短時間勤務制度があります。さらに2025年4月改正では、短時間勤務の代替措置にテレワークが追加されました。
また、2025年10月1日からは、3歳から小学校就学前までの子を育てる労働者について、企業は柔軟な働き方を実現するための措置を2つ以上用意する義務があります。
内容は、始業時刻の変更、テレワーク、保育施設の設置運営等、養育両立支援休暇、短時間勤務制度。
双子家庭は、送迎・呼び出し・通院・感染症対応が単純に2倍になりやすいので、復職前の面談では「時短できるか」だけでなく、始業終業時刻の調整、テレワーク可否、休暇の単位まで確認しておくと現実的です。
厚生労働省:育児・介護休業法の改正のポイント
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/law-amendment/
育児時短就業給付金:時短の収入減を10%補うイメージ
2025年4月施行の改正で、育児時短就業給付(育児時短就業給付金)が創設されています。
資料では、給付率は基本的に時短勤務中に支払われた賃金額の10%という考え方が示されています(合計が時短前賃金を超えないよう調整あり)。
厚生労働省:育児時短就業給付の内容と支給申請手続
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001395102.pdf
なので実務的には、
- 短時間勤務制度(会社の制度)
- 育児時短就業給付金(雇用保険の給付)
をセットで考えるのはかなりアリです。
うちではママの復職がどうなるか次第で、パパが時短勤務も視野に入れてる
双子家庭は「ママが時短」だけで回せない局面が普通に来るので、家庭の稼働計画としてパパ側の時短カードを持っておくのは強いです。
子の看護等休暇
2025年4月の改正で、子の看護休暇は子の看護等休暇に変わりました。
対象となる子の範囲は小学校3年生修了までに広がり、取得事由も感染症による学級閉鎖、入園・入学式、卒園式まで拡大されています。
取得可能日数は、1年間に5日、子が2人以上の場合は10日のままです。
厚生労働省:育児・介護休業法 改正ポイントのご案内
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001259367.pdf
双子家庭では、この「子が2人以上なら10日」というのはかなり現実的な制度です。
ただし、実際には2人が別々に体調を崩して10日では足りないこともあるので、年休・看護等休暇・病児保育・在宅勤務をどう組み合わせるか、復職前にシミュレーションしておくとラクです。
所定外労働の制限
2025年4月1日から、いわゆる残業免除の対象は、3歳未満の子を養育する労働者から、小学校就学前の子を養育する労働者へ拡大されました。
厚生労働省:育児・介護休業法 改正ポイントのご案内
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001259367.pdf
双子の保育園送迎は、1人分の前提で組まれた働き方だとすぐ破綻しがちです。送迎時間が厳しい場合は、時短だけでなく、残業免除を正式に使えるかも確認しておくとかなり違います。
後編まとめ:ここは絶対に拾いたい

後編で特に強調したいのはこの3つです。
- 児童手当は双子家庭だと第3子扱いが絡む(わが家は月55,000円)
- 多胎ピアサポート/多胎サポーター派遣/産後ケアは家に来てくれる支援で効果がデカい
- 復職前に「時短勤務+育児時短就業給付金」をセットで確認
双子育児は、「気合い」よりも制度と人の手をどれだけ早く使えるかでかなり変わります。
全国共通の制度だけでもかなりありますし、実は本当に差が出るのは自治体独自の上乗せ支援です。
まずはお住まいの自治体サイトで、「多胎」「産後ケア」「子ども医療費」「ファミサポ」「病児保育」を検索してみるのがおすすめです。
出産後〜復職までのチェックリスト(後編版)
出生届を出すタイミング(役場でまとめて聞く)
- 児童手当の申請(第3子カウントも確認)
- 子ども医療費助成の申請(対象年齢・自己負担・所得制限の有無)
- 産後ケア事業(訪問型・通所型・宿泊型、回数・自己負担)を確認
- 多胎ピアサポート事業があるか確認
- 多胎妊産婦等サポーター等事業(派遣)があるか確認
- 子育て世帯訪問支援事業(家事育児の訪問支援)があるか確認
産後1〜3か月(限度まで使う前提で組む)
- 産後ケア(助産師訪問など)を予約して回数上限まで活用
- 双子の通院・予防接種の動線を整える(必要ならサポーター派遣も検討)
復職の1〜2か月前(育休が明ける前に)
- 短時間勤務制度を使える条件を会社に確認
- 育児時短就業給付金の対象になるか確認
- ママ復職が厳しい場合に備えて、パパ時短や働き方変更の選択肢も検討
- 呼び出し・病気対応の分担ルールを決める(双子は連鎖しがち)
こちらもおすすめ!
外部リンク
こども家庭庁:児童手当制度のご案内
https://www.cfa.go.jp/policies/kokoseido/jidouteate/annai?utm_source=chatgpt.com
こども家庭庁「第3子以降のカウント方法(PDF)」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/6a83b8eb-4e0e-4754-b96d-c83e66a6ac81/ef950131/20240809_policies_kokoseido_jidouteate_mottoouen_05.pdf?utm_source=chatgpt.com
こども家庭庁「産後ケア事業 実施要綱(PDF)」
https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/0ac0f291-e4c2-475d-83fe-f1c39a6e551e/9691c745/20250408_policies_boshihoken_tsuuchi_2025_21.pdf?utm_source=chatgpt.com
こども家庭庁「子育て世帯訪問支援事業」
https://www.cfa.go.jp/policies/kosodateshien/jido-homon?utm_source=chatgpt.com
厚労省「短時間勤務等の措置(特設サイト)」
https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ryouritsu/ikuji/shortworking/?utm_source=chatgpt.com
厚労省「雇用保険制度改正(育児時短就業給付など)(PDF)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/001293213.pdf?utm_source=chatgpt.com


